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【院長コラム】空海の三密加持力による不動明王の真言と霊力9

○中咒  慈救咒

ノウマクサンマンダ(普遍)
バザラダン(諸金剛)センダ(暴悪)
マカロシャダ(大忿怒)
サワタヤ(破壊)
ウンタラタ(堅固)
カンマン

ノウマクサンマンダ バザラダン センダ
マカロシャダ サワタヤ ウンタラタ カンマン

○小咒

ノウマクサンマンダ バザラダン
カン(種字)

この中でも、最も有名な中咒は、常に慈救咒と云い、

「一切の金剛部衆に帰命し奉る。暴悪大忿怒の形相をもって煩悩を破壊し、悪魔を恐怖せしめ、
菩提心を堅固不動ならしむ」

という意味です。

そもそも多くの仏教が現世を肯定し、浄土は彼岸にあると考えていたのに対して、密教は、この世界全ては宇宙の根源仏、大日如来から始まり、陰と陽に結びつく現実の世界を、良くして、人々の困難を和らげることが仏の意志である、と考えて、それが密厳国土である、という発想を目指した、空海の修業法なのです。
不動明王は、大日如来の化身であり、二童子、八大童子、三十六童子は、大日如来よりの使者であり、すべての修行者を守る、守護霊であります。

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